こんにちは!
突然ですが、「幻の卵スイーツ」を知っていますか?
また、「幻の卵料理」と聞いて、思い浮かぶものはありますか?
今回は、幻の卵スイーツ「三不粘」と、幻の卵料理「黄身返し卵」をおうちで再現してみた模様をお伝えします!
<目次>
1.幻のスイーツ・三不粘(サンプーチャン)とは?
2.三不粘(サンプーチャン)、作ってみた!
3.幻の卵料理・黄身返し卵とは?
4.黄身返し卵、作ってみた!
1. 幻のスイーツ・三不粘(サンプーチャン)とは?
「三不粘(サンプーチャン)」は中華料理のスイーツで、中国語で「3つのくっつかない」という意味です。「皿にくっつかない」「箸にくっつかない」「歯にくっつかない」といわれています。
食べるともちっとしていて、その名の通り皿にも箸にも歯にもくっつきません。
美しい見た目から、「卵と粉と油の芸術」とも称されます。
材料は卵黄、水、でんぷん、砂糖、ラードととてもシンプルですが、調理の難易度はとても高く、かつては宮廷料理の点心として振る舞われていました。
中国でも作れる人が限られているため、幻のスイーツとされています。
(引用元:
https://baike.so.com/gallery/list?ghid=first&pic_idx=3&eid=6408738&sid=6622404)
2.三不粘(サンプーチャン)、作ってみた!
幻のスイーツ、三不粘作りにチャレンジしてみました!
作り方のポイントは、生地にラードを混ぜ込む際、お玉でよく叩いてしっかりと馴染ませることなんだとか。
使用した卵は「マキシマム濃い卵」。
とにかく黄身の色と味が濃いのが特徴で、生臭みがなく、甘みとコクがあるため、卵黄の味を活かしたスイーツにぴったりなこの卵を選びました。
「幻の卵屋さん」でも取り扱ってますので、見かけたらぜひチェックしてみて下さいね♪
三不粘の作り方はこちら!
【三不粘(サンプーチャン)の作り方】
<材料>
・水……200㏄
・片栗粉……60g
・砂糖……90g
・卵黄……6個分
・ラード……50g
<作り方>
① ボウルに水と片栗粉を入れて4時間おいておく。
② ①に砂糖を入れて混ぜる。
③ 卵黄を溶きほぐし、目の細かいざるでこして②に加えて混ぜる。
④ 熱したフライパンに少量のラードを馴染ませ、③を入れ、混ぜながら弱火で加熱する。
⑤ ④が固まってきたら、ラードを少しずつ加え、お玉でよく叩いて馴染ませてなめらかにしていく。(三不粘は腕がパンパンになるくらいまでお玉で叩き続けないと美味しくならないので、頑丈なお玉が必須です!)
⑥ ラードが全量に馴染めば完成。お皿に盛り付ける。
出来上がったものがこちら!
生地とラードはしっかりとなじんでいるようですが、本場の三不粘(写真1枚目)に比べると、だらーんとした柔らかさととろみが足りないような・・・。
見た目はさておき、さっそく食べてみると・・・。美味しい!!!!
濃厚な卵黄の風味が際立つ、カスタードのような味わい!もちっとお餅のような食感なのに、皿にも箸にも歯にもくっつきません!
スライムのような見た目とは裏腹に、止まらなくなる美味しさです。
ですが、本場の三不粘のように美しく美味しく仕上げるには、熟練の技が必要なようですね。
3.幻の卵料理・黄身返し卵とは?
「黄身返し卵」とは、通常のゆで卵と異なり、白身が内側で、黄身が外側になったゆで卵のこと。
江戸時代の料理本、「万宝料理秘密箱」中の「卵百珍」にある料理の一つです。
作り方は、産みたての有精卵をぬかみその中に3日漬けた後、針で頭の方に穴を開けて転がしながらゆでるというもの。
長らく再現困難で謎な幻の料理とされていましたが、京都女子大学の八田一教授によって1998年に約200年ぶりに製作されました。
卵を高速回転させるやり方です。黄身の方が白身よりも比重が重いため、回転により黄身が外側に偏り、反転が起きます。
(引用元: https://www.nijl.ac.jp/pages/cijproject/tamago-hyakuchin.html)
4.黄身返し卵、作ってみた!
八田一教授によって考案されたやり方に基づいて、黄身返し卵にチャレンジしてみました!
使用したのは「日本一こだわり卵」。
「第1回たまごかけごはん祭り」の優勝卵で、バランスの良い味が特徴。ゆで卵をはじめ、あらゆる卵料理が抜群に美味しくなるので、この卵を選びました。
こちらも「幻の卵屋さん」で取り扱っています♪
【黄身返し卵の作り方】
<材料>
・卵
・テープ
・ストッキング
・輪ゴム
・懐中電灯
・鍋
・菜箸
<作り方>
① 卵の周りにテープを十字に貼る。(たまごが割れるのを防ぐため。この作業、侮れません!私はこの作業を怠ったせいで回転させている途中で卵が破裂し、全身卵まみれになりました!)
② たまごをストッキングの中に入れて、両端を輪ゴムで止める
③ ストッキングをぐるぐる回してねじれを作る。
④ 両端を引っ張って、卵を高速回転させる。「ピチャッ」という音が鳴ったら回すのをやめ、懐中電灯で照らしてみて、光を通さなくなればOK。
⑤ 鍋に卵がしっかり浸かるくらいの量の熱湯を沸かし、酢を大さじ1くらい加えて火を弱め、④の卵を入れて菜箸で転がしながら5分茹で、さらに6分茹でる。
⑥ 冷水に取り、冷めたら殻を剥く。
出来上がったものがこちら!
全然上手くいかないー!!!
6回トライしましたが、白身が中央に行かなかったり、白身と黄身が混ざりきってしまったり・・・。
卵を回す作業が意外と大変で、気づいたら3時間くらい経っていました。
親指の付け根に水膨れも・・・。
そして7回目・・・。
出来たー!!
白身の面積は小さめですが、確かに白身が内側、黄身が外側になっています!成功です!!
高速回転させる動作がこの時にはだいぶ上手くなっていたので、成功させるのには高速回転を上手に行うことがポイントなのかも知れません。
食べてみると、普通のゆで卵のようなプリッとした白身、ホクホクな卵黄の食感はありません。全体的に、少し硬めのプリンのような食感でした!
なかなか苦戦しましたが、この料理を思いついた江戸の人、すごい!!
いかがでしたか?
三不粘、黄身返し卵、上手に作るのは難易度高めですが、どちらもとっても美味しいです!幻の卵グルメが食べたい方は、ぜひチャレンジしてみてください!!
投稿者:片桐佑香