たまごかけごはんは美味しいだけではなく、栄養的にも最強に“理にかなった食べ方“だということを知ってましたか?
たまごかけごはんにどんな栄養があるのか、解説したいと思います!
【目次】
- 卵の栄養
- ごはんの栄養
- 卵とごはんを組み合わせると・・・
- さらに栄養価をUPさせるには?
1.卵の栄養
まず、卵の栄養についてお話します。
卵には、ひよこが成長するために必要な栄養素がすべて入っています。ビタミンC と食物繊維を除いた主要な栄養素がバランスよく含まれるため、“完全栄養食品“といわれるほどです。
<卵に含まれる主な栄養素>
※全卵可食部50g当たり
日本人の食事摂取基準(2015年版)
中でも注目したいのが、“必須アミノ酸“です。
●必須アミノ酸とは・・・
たんぱく質の材料となる成分のことをアミノ酸といいます。
アミノ酸の中でも、体の中で作ることができず、食事から必ず摂らなければならないのが必須アミノ酸です。
必須アミノ酸が食品中にどのくらいの比率で含まれているのか、を評価する数値として“アミノ酸スコア”というものがあります。
●アミノ酸スコアとは
アミノ酸スコアはとは、簡単に言えば、たんぱく質の優良性です。アミノ酸スコアが高いほど、良質なたんぱく質といえ、最大値は100です。
アミノ酸スコアは、よく“桶“に例えて説明されます。
桶は何枚もの板を合わせて作られていますが、桶に水を溜める場合、どんなに水を入れても一番短い板のところまでしか水は溜まらず、それ以上は溢れるだけです。
それと同じように、必須アミノ酸もバランスよく摂取することで、無駄なく体内で利用することができます。
これは“ドベネックの桶”という概念で、他の栄養素にも同じことがいえます。
栄養素に過不足がある場合
栄養バランスが良い場合
卵には必須アミノ酸がしっかりとバランスよく含まれるため、アミノ酸スコアは満点の『100』です!
※含硫アミノ酸は、メチオニン・シスチン
芳香族アミノ酸は、フェニルアラニン・チロシン・トリプトファン
2.ごはんの栄養
ごはんは炭水化物を多く含み、体を動かすためのエネルギー源となります。炭水化物は、体内でブドウ糖に分解され、脳のエネルギー源ともなるため、とても重要な栄養素です。
たんぱく質も含まれていますが、アミノ酸スコアは『65』。リジンとスレオニンが不足しています。
※含硫アミノ酸は、メチオニン・シスチン
芳香族アミノ酸は、フェニルアラニン・チロシン・トリプトファン
3.卵とごはんを組み合わせると・・・
お米のアミノ酸スコアをカバーするのが卵です。組合わせてたまごかけごはんにすることで、お米に不足しているアミノ酸を卵が補い、アミノ酸スコアは『100』に!抜群のたんぱく源となります。
たまごかけごはんは、“最強の栄養食”といっても過言ではありません!
4.さらに栄養価をUPさせるには?
ビタミンCと食物繊維をプラスすれば、さらに栄養バランスがアップした献立になります。
一例をご紹介します。
【例】
- たまごかけごはん
- 豆腐ときのこのお味噌汁
- オレンジ
味噌汁に入っているきのこやキャベツ・わかめには食物繊維が多く含まれ、オレンジにはビタミンC が多く含まれます。
こちらはほんの一例ですので、“簡単・美味しい・栄養満点”な献立やレシピも、今後ご紹介していけたらと思います。
いかがでしたか?
たまごかけごはんは、完全栄養食品ともいわれる“卵”と、優秀なエネルギー源“ごはん”の最強コンビなのです。
朝ごはん、お昼ご飯、夕ご飯・・・。何食べよう?と迷った時は、たまごかけごはんにすべし!!
投稿者:片桐佑香
【参考文献】
「五訂食品成分表2002」(香川芳子/監),女子栄養大学出版部,2002
日本人の食事摂取基準(2015年版)